新・土と生き物

本:Rで学ぶ個体群生態学と統計モデリング

2025-08-04 19:02:53
2025-08-04 19:08:52
目次

午前

  • 大学業務

  • シーケンス準備

午後

  • シーケンス準備

  • データ解析

今年度初?のシーケンス。とりあえず2プレート分を準備。

2年間悩んでいるデータ解析、出口が見えない。

最近、読み終わった本。

岡村寛 (2025) Rで学ぶ個体群生態学と統計モデリング. 共立出版.

標識再捕法による調査を行っているので、個体数推定について「気軽」に学べるかなと思って購入したけど、良い意味で裏切られた。

書名に、個体群生態学「と」統計モデリング、とあるように、個体群生態学だけでなく、統計モデリングについても確率分布の説明から始まり、線形モデル、一般化線形モデル、そして、一般化線形混合モデルと紹介されている。

その他にも機械学習、さらには、占有モデル、状態空間モデルなど、最近、階層モデルの勉強の際によく見たモデルについても取り上げられている。

さらに、これまで目にしたことがなった、最大持続生産量や相対自然量指数など、水産資源の専門家ならでは(?)の解析方法についても書かれている。

最近人気の、というか、私がよく購入する初心者向けのR+統計本に比べると、数式による説明がきちんとされている印象。

そのため、「個体群生態学における統計モデリングについて学ぶための入門書」と書かれているが、統計とRのどちらにも慣れていない場合は挫折するかも。

ちなみに、一読目の今回、私には多くの数式は理解することが難しかった。Rのコマンドを打ち込んではいないが、多分、どうにかなるだろうとは思いながら読み進めることができた。

これが、個体群生態学の「入門書」なのか、と結構、落ち込んでいる。

目次

  • 第1章 生態学のデータと統計学

  • 第2章 生態学データの解析に使用する確率分布

  • 第3章 線形回帰モデルとその拡張

  • 第4章 線形回帰モデルのさらなる拡張

  • 第5章 非線形回帰モデルと機械学習

  • 第6章 個体数推定のための統計モデル

  • 第7章 個体群動態モデル

  • 第8章 シミュレーションと意思決定科学

ちなみに、著者は、Rで群集解析を行う多くの方はお世話になっているであろう、下記論文の著者でもある(多分)。

土井秀幸・岡村寛 (2011) 生物群集解析のための類似度とその応用:Rを使った類似度の算出、グラフ化、検定. 日本生態学会誌, 61: 3–20.

この記事を書いた人

SK

ダンゴムシ・ワラジムシを研究しています! https://diversity.jpn.org/kara/index.html